
両親を早くに亡くした五条月夜は、幼い頃から兄夫婦の家に預けられ、虐待され奴隷のように扱われながらも、刺繍の腕を頼りに生計を立てていた。西京の戦神・須磨恭介は、女色を遠ざけていたことから、王妃と異母弟の策略にはまり、妓楼の女との間に子をなすよう仕組まれる。宴の晩、薬を盛られた須磨恭介は誤って部屋に迷い込んだ五条月夜を妓女と勘違いし、力づくで犯してしまう。辱めを受けた五条月夜は恨みを抱えつつも王府に賠償を求めることなく家に戻った。数ヶ月後、妊娠が明らかになり、冷酷な兄嫁は責任を逃れるため、彼女を六十歳の老人に嫁がせようとし、それが叶わぬと分かるやいなや、池に沈めて殺そうとする。その時、須磨恭介が真相を調べ、あの夜の相手が実は清らかな刺繍職人だったと知り、馬を飛ばして刑に処されようとしていた母子を救い出す。