
若きジュエリーデザイナー・葉之夏は、新婚の夫・顧灝南と深い愛情で結ばれていた。しかし結婚から数年後、顧灝南は事故で重傷を負い、昏睡状態に陥る。葉之夏は深い悲しみに暮れ、生きる気力さえ失いかけた。そんなある日、顧灝南と同じ事故に遭った弟・顧灝勲が突然目を覚ました。ところが、彼の行動や癖、生活習慣は、兄の顧灝南そのものだった…。植物状態の夫の「魂」が弟の身体で目覚めたのか? 葉之夏は受け入れられず、顧灝勲に「自分らしく」あるよう迫る。しかし、顧灝南の記憶を持って目覚めた顧灝勲は、兄が得意とした株価操作を完璧に再現し、夫婦の極秘のやり取りも熟知していた。さらに恐ろしい偶然として、顧灝南が病状悪化した時、ちょうど顧灝勲も格闘技のリングで瀕死の重傷を負っていたのだ。葉之夏は次第にこの「魂の転移」という慰めに溺れていく。顧灝勲の筆跡は夫と同じ。二人が出会った頃の細かな出来事も、全て正確に覚えている。彼女がデザインした壊れたネックレスさえ、顧灝勲は直してくれた。あらゆる検証を経て、葉之夏はついに彼こそが夫・顧灝南だと確信する。そして、顧灝南の肉体が息を引き取った時、葉之夏は悲しみながらも、夫の魂が義弟の身体に宿っていることに安堵を覚えた…