
王女アリアは知っている。 この国が、三年後に滅びることを。 かつて彼女は祖国のために尽くし、婚約者である将軍ラファエルを信じ続けた。 だが最後に待っていたのは、裏切りと王国の崩壊だった。 そして再び目を開けた時――アリアは、破滅が始まる三年前へ戻っていた。 二度と同じ運命は選ばない。 そう決めた彼女が手放したのは、ラファエルとの婚約。 そして自ら選んだのは、長く敵対してきたアウレブルク国王ドミニクとの結婚だった。 敵国の王妃として迎えられた宮廷には、疑念と駆け引きが渦巻いていた。 冷静で近寄り難いドミニクもまた、彼女を簡単には受け入れない。 それでもアリアは、自分の居場所を守るため、そして国を滅びから遠ざけるため、一歩ずつ前へ進んでいく。 一方、婚約を失ったラファエルは、かつて当然のように手放したはずの彼女へ、次第に目を向け始めていた――。 これは、一度滅びを知った王女が、愛されるためではなく、自らの未来を選び取る物語。